平成21年12月16日の日記、珍しくテレビ番組の話題。

平成21年12月16日の日記
加筆修正:平成28年10月15日


テレビ朝日の雑学王を何となく見ていた。
エアフォースワンのネタが出てきた。
どうやら、アメリカ大統領が搭乗した大統領専用機には3機の航空機が常に同行しているとのこと。
2機は護衛の戦闘機で、もう1機は空中給油機なのだそうだ。

……ってオイ!
予備の大統領専用機が常に同行しているのだがそれは無視か。
雑学王の回答者として参加していた人物が、予備機と回答して不正解を貰っていたが、この問題を作ったほうが間違っている。
合衆国大統領専用機は、常に2機で行動していて、常に予備機が主務機を追いかけて飛行している。
これは、日本国の政府専用機も同じで、麻生総理大臣の乗る主務機の後ろに、予備機としてまったく同じ形式のボーイング747-400型機が飛行している。
これ、雑学でもなんでもなく一般常識だと思っていた。
が、こんなことも知らずにテレビ番組作ってるやつがいるかと思うと、日本のマスコミも落ちたもんだな。

そもそも、ジャンボジェット機から派生している合衆国大統領専用機の航続距離に追いつく戦闘機の存在を、わたしは知らないな。
かの有名な、F-15戦闘機。
追加オプションの燃料タンクを設置して積荷を持たなければ、単独で大西洋横断も可能な6000キロ程度を飛行できるようだが、兵装持たずに護衛できるか?
ジャンボジェット機は、軽々と1万キロを越える距離を飛べる。
1万キロ以上、延々とくっついて護衛できる戦闘機など存在しない。
経路すべてを護衛したければ、適時最寄の基地から燃料満載の戦闘機を出してバトンタッチしていく手法しかない。
が、東京訪問の後、北京訪問したオバマの飛行機を常に護衛するなんて、不可能に近いのでは?
そもそも中国政府は、中国国内にF-15を入国させるか。

空中給油機が同行していると放送していたが、これも聞いたことがない。
大統領専用機が地上のトラブルで着陸できないときに、燃料切れとなってもいいように一緒に飛んでいると放送していた。
だが、大統領専用機が燃料切れになりかけているときは、同時に同行している空中給油機も燃料切れに陥っている可能性も高い。
大統領専用機に給油した後、空中給油機は着陸も本国へ帰還することもできずにその場で、ガス欠墜落となる、そんな運用を行っているのなら、空中給油機も同行可能だ。
だが、エアフォースワンと空中給油機が一緒に日本にやってくるってのは見たことないぞ。
そもそも、飛行機ってのは、目的地空港が着陸できないときの代替空港をあらかじめ設定しておき、そこへの退避航行にかかる燃料を計算したうえで十分な燃料を搭載し、航行している。
そうしないと、航行の許可が出ない。

なお、予備機のほかに、合衆国大統領専用機には、もう1機特殊な航空機が随行する場合もある。
国家空中指揮機、NEACP - National Emergency Airborne Command Post、E-4と呼ばれるものである。
核戦争・大規模災害など、地上で指揮を取ることが困難な場合に陥った場合、国家指揮権限保持者(大統領や国防長官など)および指揮幕僚を搭乗させ合衆国軍を空中から指揮することのできる機能を持った航空機である。
アメリカが戦争状態に陥るとオバマを乗せて飛び立ち、空中から核攻撃の指揮を取ることの出来る航空機だ。

合衆国大統領専用機は、ハリソン・フォードのおかげで有名。
だが、国家空中指揮機は、トータル・フィアーズでちょこっと出てくるだけだからあまり有名では無いのかもしれない。
いや、ハリソン・フォードが有名にしたおかげで、あの空中給油機が常に一緒に飛んでいると思われているのかもしれない。
そういえば、あの映画には予備機が一切登場していないね。




トランプじゃなくて、ハリソン・フォードが大統領選に出れば良いのにね。










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