平成21年10月5日の日記、2016年東京オリンピックが散った、けど2020年は東京だ。

平成21年10月5日の日記
加筆修正:平成28年7月2日


2016年東京オリンピック、残念でした。
もっとも、民主党政権が野党時代に政局でオリンピックの政府財政保証決議に反対してたんで、民主党の理念が実現したということになります。
選挙前からいわれていたように、経済政策をまったく行わず、いまや、日本の株価だけがどんどん下落。
不景気に拍車をかける円高。
内需主導を叫んでるけれども、その内需を喚起する好景気を作り出すどころか不景気をさらに助長し、そのうえ輸出もするなという現政権の政策、いったいどうすれば、日本経済はよくなるのでしょう……

公共事業切り詰めて家計を直接支援、って政策。
切り詰めるだけ切り詰めて、今のところ家計への支援は無い。
国民が選んだんですから、自分で不況作ったんですけどね……

ところで、公共事業切り詰めて家計支援、ってのを、マクロ経済学的に考えて見ると次のようになる。
結論から先に書くと、『同じ金額を支出するのであれば、家計直接支援よりも、政府による公共事業のほうが、効果は大きい』ことになる。
冷静さを欠き、選挙で投票した皆様、残念でした。
これが民主主義です、選挙の責任は有権者が負う。

マクロ経済的に、財市場均衡式で一国の経済をとらえると、
国内総生産=消費支出+投資+政府支出+(輸出-輸入)
(業界的には、Y=C+I+G+(EX-IM))
この式が成り立つ。
さらに、消費支出を2つに分けて、
消費支出=固定的支出+可変的支出
可変支出=限界消費性向✕国内総所得(三面等価の原則より総生産=総所得)
(業界的には、C=C0+cY)
となるので、両方の式を一体化させると、
国内総生産=固定的支出+可変的支出+投資+政府支出+(輸出-輸入)
(業界的には、Y=C0+cY+I+G+(EX-IM))
なお、課税については、ここでは検討していない。

参考までに課税も検討すると
国内総生産=固定的支出+可変的支出+投資+政府支出+(輸出-輸入)
可変的支出=限界消費性向✕(総所得-固定的課税-所得比例課税)
(Y=C0+c(Y-T0-tY)+I+G+(EX-IM))

ここで、消費支出・投資・純輸出が変化せず、また、乗数効果を考えない場合、
政府が75兆円規模の経済政策を行うと、GDPが75兆円増加することとなる。
(実際には乗数効果が発動し、75兆円の何倍ものお金が動くこととなる)

簡単な、
Y=C+I+G+(EX-IM)
の式で計算すると、変化量Δを用いることで、
ΔY=ΔC+ΔI+ΔG+(ΔEX-ΔIM)
右辺ΔG=75、それ以外全部0なので、
ΔY=ΔG=75
国内総生産が75兆円の増加となり、三面等価の原則より総収入が、75兆円の増加となる。
本来ならば、ここに乗数効果が発動するが、今回は省略する。

では、75兆円を直接家計に注入することを想定する。
75兆円が家計に注入された場合、家計の可処分所得が75兆円上乗せされ、消費支出が75兆円増加する……ってな具合に簡単な話ではない。
家計の可処分所得のうち、どのくらいの割合を消費に回すか、って言う割合のことを「消費性向」って言うのだけれども、
「家計の可処分所得=総収入-総課税」×「消費性向」
の数値が、実際の消費支出となることとなる。
現在のように不景気不景気とわめき散らしている状況では、消費を絞る方向に作用する。すなわち、「消費性向」は小さくなる。
たとえば「0.8」と想定しよう。
「家計直接支援で増加する75兆円の可処分所得」×「消費性向0.8」
イコールで導き出される数値は、実際に消費されることとなる金額となる。
上記式より、=60兆円。
今回も乗数効果を考えない場合を想定する。
GDP=消費支出+投資+政府支出+純輸出
政府による75兆円の資金注入に対して消費性向0.8により消費支出が60兆増加することで、GDPは60兆円増加することとなる。
本来ならば、ここに乗数効果が発動するが、今回は省略する。

簡単な
Y=C0+cY+I+G+(EX-IM)
の式で計算すると、変化量Δを用いることで、
ΔY=cΔY+ΔI+ΔG+(ΔEX-ΔIM)
右辺c=0.8、ΔY=75、それ以外全部0なので、
ΔY=0.8✕75=60
国内総生産が60兆円の増加となり、三面等価の原則より総収入が、60兆円の増加となる。
本来ならば、ここに乗数効果が発動するが、今回は省略する。

以上、簡単にまとめると
政府支出=公共事業に75兆円つぎ込むと、乗数効果無視で、GDPの増加は75兆円。
家計直接資金注入で75兆円つぎ込むと、消費性向0.8で、乗数効果無視で、GDPの増加は60兆円。

三面等価の原則を援用すると、
国内総生産=国民総所得 より、
政府支出75兆円の増加により、国民総所得75兆円増加
家計直接資金注入75兆円による家計の消費支出60兆円増加に伴い、国民総所得60兆円増加。

冷静に考えれば、政府が公共事業でばら撒いたほうが、国民の利益になる。
ていうか、ばら撒きばら撒きって批判される公共事業だって、それのおかげでGDPを押し上げて、国民総所得を押し上げてるんです。やらなきゃ、国民総所得の減少につながります。
それでいいんですか?

ところで、家計に注入した75兆円のうち60兆は最終的に消費に回るが、残りの15兆円はどこへ行くか。マクロ経済学的には、消費に回らなかったものは、全て貯蓄に回ると想定する。
貯蓄。懸命なる国民は、タンスに隠すより、銀行に預けたほうが利子がつくことを知っている。よって、貯蓄は、銀行に預けることとなる。
銀行に向った15兆円。
不景気において、銀行は投資先に非常に難儀しています。しかしながら、預金だけは入ってくる。利益を上げなければ利子が払えない。そこで銀行は、手っ取り早く国債を買うんです。
財政赤字=国債発行という痛みを伴いながら政府が75兆円を家計に注入した場合、注入した資金のうち15兆円は、また再び国債の購入に回るという、不思議な世界。
国債を発行して得た資金で再び国債を購入する……

もはや、私には理解できかねます、せっかく調達し政策に使ったお金がそのまま戻ってくるって、もったいないでしょ。
家計資金注入はこの危険性が付きまとうのですが、したり顔で国の借金を批判する論者は、ここらへんには無頓着なようです。





この記事へのコメント

この記事へのトラックバック